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インタビュー

浅越しのぶ「29歳、進化の途中」後編「テニスをやめたら自由になりたい。結婚はそれからです」

― 昨シーズンは、ダブルスの成績がよかったですね

私、こう見えて気ぃ遣いなんで、ダブルスはあまり好きではないし、苦手だと思っていたのですが…。 一時ランキングが20位以内までいったりして、ちょっとびっくりしています。

― 好調だった理由は何だと思いますか?

パートナーのスレボトニック(スロベニア)との相性がとてもいいんです。彼女はすごくいい子。 外国人って気が強くて気を遣わないタイプが多いのですが、彼女は本当に日本人みたいな性格で、 すごく気を遣うし、試合中もとても楽しくやってくれてる。だから、彼女と組むとすごく楽しくて、 おかげでダブルスが少し好きになりました。

― パートナーになるきっかけは?

2004年3月にシングルの試合をして彼女に簡単に勝ったんです。その時は彼女の調子がとても悪くて、惨敗。 でもその年の9月のソウルのときに、彼女から誘われ、一緒に練習したりダブルスに出るようになりました。 それ以降の彼女は明るくなるわ、テニスも調子よくなるわで、今なんか私のランキングよりはるか上にいっちゃったんですよ。 「私のおかげだって分かってんのかなあ」って(笑)。ま、いずれにしてもお互いが良くなってきたので、 本当に大切なパートナーだと思っています。来年も一緒に出ようね、と約束しています。

― ダブルスのパートナーって、割と気軽に決めるものなのですね

シングルスと違って、事前登録は必要ないので、その場で出場を申し込むんです。 だから、会場に行って「明日、出ない?」みたいなノリ。 とはいえ、ツアーを回っている人の顔ぶれはあまり変わらないので、まったく知らない人と、というのはないですね。 実力のあまりかけ離れた選手とは組みませんけど、大抵の選手なら組めるんじゃないかな。

― 他の選手と組んだ試合もあるようですが?

スレボトニックが出る試合と重なれば組めますが、彼女が違う試合に出ることもある。 その時は誰かを探したりして、即席で組むこともありますよ。ただ、基本的にダブルスはあまり好きではないので、 彼女が出ていないところであまりダブルスはやりたくないですね。 でも、試合会場によっては練習コートが取れないこともあるので、練習したいからダブルスに出るということもあります。

― ダブルスは、練習になると?

もちろん勝ちに行くというのが前提ですが、動きこそ違ってもシングルスの練習になるんです。 シングルスの試合に向けて、実践的にボールが打てるし体も動かせる。リターンをきっちりしたところに返すとか。 あとは、賞金を稼ぐということもあります。「ホテル代くらいは稼がんと」みたいな(笑)

― 他の選手もそういう理由が多いのでしょうか?

そうだと思います。もちろん、ダブルス専門でやっている選手もいますよ。外国では結構ダブルスも人気があるんですよ。 お年の方は、普段ご自分でダブルスを楽しんでいる方が多いので、勉強になるのではないですかね。

― シングルスで一番想い出に残った試合は?

シーズン初めに当時ランキング6位のデメンティエワ(ロシア)に勝った試合です。 やっぱり自分より上位の選手に勝つのが一番うれしいですからね。 ただ、勝って握手するとき彼女が薬指痛そうなジェスチャーをして、 次の日の新聞には「私は薬指が痛かったから負けたのよ」みたいに載ってた。 「ええー、あんなハードヒッターで薬指痛かったとか言われたらたまらんわ」って感じ。

― 言い訳みたいに思ってしまいますね

トップの選手って、結構言い訳するんですよ。お腹が痛かったとかね。私にしてみれば「小さいな〜」と(笑)。


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