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インタビュー

浅越しのぶ「29歳、進化の途中」前編「年を重ねるにつれ、チャンスを待てるようになりました」

ワールドランキング(WTA)・シングルス37位と去年の順位をキープ。
ダブルスでは23位と検討した2005年シーズン。
「目標には到達していないけど、成長はあった」という浅越しのぶ選手を、
母校・園田学園での練習中にインタビュー。
29歳にして進化し続けている彼女が、今思うこととは?

― 1年間、お疲れ様でした。ご自身にとってはどんな一年でしたか?

これだけハードにやってきたのに大きなケガもなく、 体もでき上がってきたので、いい感じで終われたと思います。

― 練習風景を見学させていただきましたが、すごく体が締まっていますね。

いや、そんなことないです。この間、体脂肪率を測ったら20%くらいあって、お医者様に「もう少し下げなさい」と 言われました。テニスの場合は他の競技に比べて試合時間が長いので、筋力ばかりだと持ちません。 ある程度の体脂肪は必要ですが、でもさすがに20%は多いので、17〜18%に戻さないといけないと思ってます!

― ランキングはシングルで37位。去年の順位をキープという結果でしたね

今年は20位を目指していて、一瞬21位までいったんですよ。そこで"あと1位"と思ったからダメだったんでしょうね。 "あと5位"と思えば、一時でも20位入りできたかも…。これからはもっと上を目指していかないといけないですね。
でも、ランキングこそ同じですが割と満足しています。実はランクをキープするのって意外と厳しいんですよ。 去年の場合はスタートラインが低かったので、ポイント(試合の成績により与えられるポイント)を取れば取るだけ ランキングに反映されましたが、今年はそうはいかなかった。各試合で去年以上の成績を残さないとポイントを稼げないんです。
ポイント制度って、例えばUSオープンでベスト8に入ったとして、次の年のUSオープンで1回戦負けしたりすると 一気にランキングが下がっちゃう、という仕組みなんです。そういう意味では、今年のほうが総合的な成績は良かったと思います。 まだまだ目標にはぜんぜん到達してないですけど。

― 成績以外で、去年より成長したという部分はありますか?

まずは、ケガがなかったことが大きいですね。試合のランクが上がるほど、タフでなければいけない。 対戦相手がタフということもあるし、試合数も増えてきますから。それについていけずに故障したり、 試合に勝っていい流れなのに、体力がもたず次の試合を休んでしまう選手も少なくありません。 その点、私は大きなケガもなく一年を終われました。

― 努力はもちろんですが、もともと、体のポテンシャルも高い方なのでは?

はい。基本的に体は丈夫です。両親には「感謝しいや」と言われるけれど、「これは私の努力の賜物です」って 言ってるんです。
思うに、基本的に田舎育ちですから、アップダウンの激しい道を片道30分かけて歩いて通っていた 小学校時代に、基礎体力がついたんじゃないかって思ってます。子どもの頃からすごい勢いで走ったり歩いたりしてましたからね。 歩いて3分で学校に通えるような都会に住んでいたら今の私はなかったかも。やっぱ住むなら田舎ですよ(笑)

― 技術的、精神的な成長はいかがですか?

技術的にはリターンが良くなりましたね。私、本当にリターンが下手くそだったんですよ。 今までは4本連続リターンミスでゲームを落とす、なんてヒドイ試合もありましたが、 練習して改良してよくなってきたと思います。
精神面では、年をとるにつれて落ち着きが出てきたというか…。 相手を見ることができるようになりましたね。今までは、相手は一切関係なしの自分重視。 自分のショットがよければいい、自分のショットが入らなければダメ、と全然相手と比べてなかった。 相手に勝つというよりも自分との勝負でした。でも、テニスの試合はとても長い分、 たとえ自分の調子が悪くて立ち上がりは悪くても、最後に挽回すれば勝てる試合もたくさんあります。 昔は、挽回するまでに気持ちを持ち直す精神力がありませんでしたが、年を重ねるにつれ、 最後まであきらめないというか、いつかチャンスがくる!とじっと待てるようになりました。

― それは、待っていれば勝てる、という試合を経験したからというのもありますか?

そうですね、経験は大きいと思います。試合経験を何度も何度も積み重ねてきて、本当にありえない ぐらいの大逆転があったりして、だから「ああ、ここは絶対諦めるところじゃない」と 思えるんでしょうね。


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